フロントガラスナビ
2018年11月7日

フロントガラス油膜の落とし方と付着防止策

フロントガラスに付着した厄介な油膜!ゴシゴシと拭いてもなかなか落ちません。夜間走行でヘッドライトを浴びた際は特に視界が悪化し、非常に危険な状態に。そんなフロントガラスの油膜を落とす方法と、油膜の付着を抑える対策方法をご紹介します。


最近の車はヘッドライトの性能が良く、夜間でも明るい視界が確保出来ます。HIDヘッドランプやLEDヘッドランプの強力な光は、視界が悪い雨の日でも安心です。ですがその明るい光も、きれいな状態のフロントガラスが前提の話です。

フロントガラスに油膜が付いた状態では、ヘッドライトを浴びた状態では非常に視界が悪化し、とても危険です。その厄介な油膜の除去方法や対策を説明します。

フロントガラスの油膜とは?

油膜とは、その名の通り油の膜です。空気中の油分がフロントガラスに付着し、油の膜を形成します。

『空気中に油なんてあるの?』

と思われるかもしれません。

実は油分は結構あります。

その多くは自動車の排気ガスから排出されています。

最近の自動車は環境性能が優れているので、排気ガスも綺麗です。燃料のガソリンをキッチリ燃やして、綺麗で無駄の無い排気ガスを出します。それでもガソリンの燃え残りや、若干ですがエンジンオイルを含んだ排気ガスが出ます。

1台の車が排出するガスの脂分は微々たるものですが、台数が増えてくるとそれ相応の量になります。交通量がそれなりの台数になる一般道では、排気ガスに含まれる脂分も多いです。そんな道を走ることで、フロントガラスに脂分が徐々に付着していきます。

付着した脂分は晴天時は気になりませんが、雨が降ってフロントガラスが濡れると一気に目立ちます。水と油は混ざらないので、ギラギラと照り返しが強い、非常に見にくいフロントガラスになります。

油膜は道路を走る車であれば、完全に避けるのは不可能です。対策がいくつかあるので、それをこまめに実践するしかありません。

油膜の除去方法は?

一度付着した油膜は簡単には除去出来ません。
ガラスに付着した油を除去するのは大変な労力になります。

濡れぞうきんでフロントガラスを吹く程度では取れません。水と油は混ざりませんし、水に油を除去する効果はありません。油膜を除去するには、油膜を溶かす効果があるものを使用しなければなりません。

ウーロン茶に効果あり!?

身近なもので手軽に手に入るものは、ウーロン茶です。ウーロン茶には油を分解する成分が含まれています。軽い油膜であれば、ウーロン茶を含んだ布で拭く程度でも油膜は取れます。

しかし、、、

さすがに飲料では限界があります。しつこい油膜にはウーロン茶では太刀打ちできません。

台所洗剤を活用しよう

ウーロン茶以外に身近で効果が高いものは、家庭用の台所洗剤です。台所洗剤は食器に付着した脂分を綺麗に除去します。あれと同じ要領です。フロントガラスを洗剤でゴシゴシ洗って水できれいに洗い流せば、油膜は取れます。

以上の2点が手軽な油膜取り方法です。
軽い油膜ならこれで充分です。

ですが、、現実問題として、軽い油膜程度なら雨の日でもさほど気になりません。

雨の日に気になる程度のレベルの油膜になると、本格的な油膜除去の溶剤が必要になります。ウーロン茶や台所洗剤でも脂分は溶かせますが、自動車に使われる鉱物油や化学合成油が相手では正直厳しいです。

窓フクピカを使う

車内においておくと強い味方になるのが「窓フクピカ」です。車内に備えておけばドライブ中に油膜が気になった際に取り出してサッと拭くだけで油膜をきれいに落とすことが可能です。ぜひお試しください。

やっぱり専用の油膜除去剤が頼りになる

窓フクピカのような簡易シートでも落とせない強力な油膜を除去出来るのが専用の油膜除去剤です。油膜除去材は油を溶かす洗剤だけではなく、研磨剤も含まれています。
要するに、次のような効果があるわけです。

・フロントガラスに付着した脂分を洗い流すだけではなく、
・フロントガラス表面を磨いて付着した脂分を削り落とす

強力な油膜は、ただ洗い流すだけでは落ちないということですね。

磨いて削り落とすレベルの作業をしないと落ちません。その作業はそれなりに手間が掛かりますが、専門業者に依頼するレベルの作業でもありません。油膜が綺麗に落ちたかどうかは、フロントガラスに水をかければ分かります。油膜が少しでも残っていれば、油分が水を弾きます。油膜が無ければ、水はガラス表面を綺麗に流れていきます。

おすすめアイテムをいくつかご紹介しておきます。

SOFT99 ( ソフト99 ) ウィンドウケア ガラスリフレッシュ 05066

プロも愛用すると言われる人気商品。ガラコでおなじみのSOFT99から発売されている油膜・水垢・ウロコ取り専用の除去剤です。

 

PROSTAFF コンパウンド 魁 磨き塾 ガラスコンパウンド

専用スポンジとセットになったガラス用のコンパウンドです。数多くのカーケア用品で定評のあるPRO STAFFのアイテムです。

これらの他にもフロントガラスの多くの油膜取りのためのアイテムが販売されています。最近では市販のアイテムも品質が上がってきていますので、ぜひ試してみてください。

油膜の付着を抑える方法

油膜を綺麗に落としたフロントガラスは視界も良好です。
なのでこれでOK・・・ではありません。

完全に油膜(油分)が落ちたガラスは水を一切弾きません。全く水を弾かないフロントガラスでは表面を水が流れてはいくものの、その「水の流れ」が視界を歪ませてしまいます。常にワイパーを動かさないとクリアな視界は確保出来ない状態になってしまいます。

モータースポーツと油膜の関係

ここで話は少し逸れますが、モータースポーツについてお話します。


モータースポーツにおけるレーシングカーの排気ガスは、市販車より多くの脂分を含んでいます。さらにエンジントラブル等で排気ガスと一緒に大量のオイルを撒き散らすこともあります。

そのような場合、後ろを走っていた車のフロントガラスには大量のオイルが付着します。オイルが付着したフロントガラスは一気に視界不良になります。この状況でもっともやってはいけない行為は、ワイパーを動かすこと。

雨の日にワイパーを動かせば視界を確保出来ます。
でもそれは相手が水の場合で、オイルはNGです。

オイルが付着した状態でワイパーを動かすと、オイルがガラス全面に広がってしまうのでさらに見えなくなります。そうなってしまってはレースを走れないので、ピットインしてフロントガラスをきれいにする作業が必要になります。これが実際のレースで発生したら大きなタイムロスになります。

ただし、最近のレースはフロントガラス対策もしっかり施されています。
レース中のピットインが数回のレースでは、フロントガラスに薄い透明のフィルムが貼ってあります。ピットインのたびにフィルムを剥がすことで、クリアな視界を確保します。

しかし、ルマン24時間耐久レースのように数十回のピットインがある場合は、この方法は使えません。ピットインのたびにメカニックが手早くフロントガラスをクリーニングしています。やはりこまめなクリーニングが最も確実ということですね。

雨の日の道路でも、排気ガスに含まれた脂分がフロントガラスに付着します。ワイパーを使うということは、その脂分を広範囲に塗り広げることになります。雨の日でも、出来る限りワイパーは使わないほうが良いんです。

撥水コーティングがおすすめ

そのような場合の強い味方が、ガラスの撥水コーティング剤です。
油膜を綺麗に除去した直後のフロントガラスにコーティングすれば、とてもクリアな視界になります。

撥水コーティング材は雨だけでなく、排気ガスに含まれる脂分にも効果があります。雨だけでなく油も弾き、ワイパーを動かす回数も格段に減ります。

油膜除去後の撥水コーティングは必須です。
逆にコーティングをしないと、すぐに脂分がガラスに付着して油膜になります。撥水コーティングを行っていない状態での運転は控えたほうがいいです。撥水コーティングは、視界確保のみではなく油膜対策でも最も効果のある方法です。

撥水コーティングは、市販の撥水剤も良いですが、できれば自動車ガラスの専門店に依頼するようにしましょう。コーティング前の汚れや油分の除去を丁寧にやってもらったほうが撥水効果も長期間持続します。大東のフロントガラス撥水サービスがおすすめです。

撥水コーティングは定期的に!

では撥水コーティングをすればOKかと言うと、必ずしもそうではありません。

市販の撥水コーティング剤は数多くありますが、効果は永続的ではありません。持続期間はおよそ3〜6ヶ月度度ですが、実際はその半分程度です。1ヵ月半程度で撥水効果が薄れるので、定期的にコーティングをする必要があります。これをサボると、また強固な油膜が付着します。

油膜が付いてしまったら、その上から撥水コーティングをしても意味がありません。また油膜除去剤で油膜をきれいに落としてから、撥水コーティングです。当然ですが油膜除去剤を使用すると、撥水コーティングも除去することになります。分かってはいることですが、実際にやるとなると心情的には手間が増えるので嫌な気持ちになります。そのような気持ちにならないためにも、定期的な撥水コーティングを心がけましょう。

まとめ

自動車を使用するなら、フロントガラスの油膜は避けて通れない問題になります。ですが油膜対策グッズは身近なものから専用品まで数多くあります。油膜対策の撥水コーティング材も豊富にあります。大事なのは、それらを使用した定期的なメンテナンスです。こまめなケアを怠らず、クリアな視界をキープして安全運転を心がけましょう。

 

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